経営アドバイス・コーナー
BESTビジネス 3年無償ホームページのご利用はこちらから
スタッフ集合写真
関東信越税理士会所属

税制改正

2017年度 税制改正

2017年度の与党税制改正大網が発表されています。
この税制改正の骨組みをもとに、通常国会に法案が提出されます。
今回の大網には、法人税では中小企業向け投資促進税制の見直し等、所得税では配偶者控除・配偶者特別控除の見直し等が盛り込まれました。法人税と所得税の主な改正内容について、お知らせいたします。

2017年度税制改正の主なポイント
法人税 生産性向上設備の即時償却又は税額控除
所得税拡大促進税制の税額控除をさらに拡大
中小企業者等の軽減税率の特例延長
所得税 配偶者控除・配偶者特別控除の見直し

法人税

中小企業投資促進税制の見直し ~中小企業の「攻めの投資」を支援する~

青色申告書を提出する中小企業者等で中小企業等経営強化法の経営力向上計画の認定を受けたものが、平成29年4月1日から平成31年3月31日までの間に、生産等設備を構成する機械装置、工具、器具備品、建物付属設備及びソフトウェアで、特定経営力向上設備等に該当するもののうち、一定の規模以上のものの取得等をして、その特定経営力向上設備等の普通償却限度額との合計でその取得価額までの特別償却とその取得価額の7%(特定中小企業者にあっては10%)の税額控除との選択適用ができることとされます。

類型 生産性向上設備(A類型) 収益力強化設備(B類型)
要件 ①経営強化法の認定
②生産性が旧モデル比で年平均1%以上改善する設備
①経営強化法の認定
②投資収益率が年平均5%以上の投資計画に係る設備
対象設備 機械装置(160万円以上)
測定工具及び検査工具(30万円以上)
器具備品(30万円以上)
建物付属設備(60万円以上)
ソフトウェア(70万円以上)
※情報を収集・分析・指示する機能
機械装置(160万円以上)
工具(30万円以上)
器具備品(30万円以上)
建物付属設備(60万以上)
ソフトウェア(70万円以上)
その他要件 生産等設備を構成するものであること/国内への投資であること/中古・貸付資産でないこと
税制措置 即時償却又は7%税額控除(資本金3千万円以下もしくは個人事業主は10%)

なお、この措置を受けるためには、経営力向上計画を策定して、経済産業局等の認定を受ける必要があります。

所得拡大促進税制の税額控除をさらに拡大 ~前期比2%以上の賃上げで控除率が現行の2倍以上へ!~

企業が支払う給与等が、一定割合以上増加した場合に、その増加額の10%を法人税額から控除する所得拡大促進税制について、現行制度に加え、平成29年度に高い賃上げを行った企業の税額控除をさらに拡大する改正が行われます。
次の要件1~3を全て満たした場合、平成24年度(基準年度)比増加額の10%が税額控除されます。

要件1 給与等の支給額が平成24年度比、3%以上増加
要件2 給与等支給額が前事業年度以上
要件3 平均給与等支給額(給与等支給額÷雇用者の月別合計数)が前事業年度超


税額控除額 = 平成24年度比増加額 × 10%

平成29年度は、現行制度に加え、上記の要件3「平均給与等支給額が前期比2%以上だった」場合、前事業年度からの増加額の12%が上乗せされます。

税額控除限度額 = 平成24年度比増加額 × 10% + 前期比増加額×12%

※注:控除額は法人税額の20%(大法人は10%)が上限


中小企業等の軽減税率の特例の延長

資本金1億円以下の法人の所得金額のうち、年間800万以下の部分に対する法人税率(本則19%)は平成31年3月末まで15%に据え置かれます。

所得税

配偶者控除・配偶者特別控除の見直し ※(平成30年分以後)~共働き世帯を支援~

[1]配偶者控除の縮減(納税者本人の所得制限を設立)

納税者本人の所得金額に関係なく配偶者の所得金額が38万円(給与収入で年103万円)以下である場合に適用が受け入れられる配偶者控除について、納税者本人の所得金額が900万円(給与収入で年1,120万円)を超えると控除額が減少していき、1,000万円(給与収入で年1,220万円)を超えた場合、適用が受けられなくなる改正が行われます。

改正後(平成30年分以後)の配偶者控除

納税者本人の所得金額 控除額
70歳未満の配偶者 70歳以上の配偶者
900万円以下 38万 48万
950万円以下 26万 32万
1,000万円以下 13万 16万
1,000万円超 適用なし

[2]配偶者特別控除の拡大と調整

配偶者特別控除の適用金額が下記図のように変更、引き上げ改正が行われます。(平成30年分以後)

配偶者の給与収入
(目安)
現行 改正後(平成30年分以後)
納税者本人の給与収入(目安)
1,120万円以下 1,170万円以下 1,220万円以下
103万円超105万円未満 38万円 38万円 26万円 13万円
105万円超110万円未満 36万円
110万円超115万円未満 31万円
115万円超120万円未満 26万円
120万円超125万円未満 21万円
125万円超130万円未満 16万円
130万円超135万円未満 11万円
135万円超140万円未満6万円
140万円超141万円未満 3万円
150万以下







適用なし

   
150万円超155万円未満 36万円 24万円 12万円
155万円超160万円未満 31万円 21万円 11万円
160万円超167万円未満 26万円18万円9万円
167万円超175万円未満 21万円14万円7万円
175万円超183万円未満 16万円 11万円 6万円
183万円超190万円未満 11万円 8万円 4万円
190万円超197万円未満 6万円 4万円 2万円
197万円超201万円未満 3万円 2万円 1万円
201万円超 適用なし

その他の税制改正

固定資産税:タワーマンションに係る評価方法の見直し

平成29年4月1日以後に全戸が販売される高さ60mを超えるマンションから、1階上昇するごとに約0.26%(区分所有者全員による申し出による割合も可)、各戸の固定資産税評価額が上昇する措置が講じられます。

固定資産税:半減特例の拡充と時限措置の終了

中小企業等経営強化法の認定を受けた事業者が取得する一定の機械装置の固定資産税を3年間半減する特例は、一定の要件をすべて満たす器具・備品・建物付属設備が追加されます。なお、この特例制度は平成31年3月31日をもって終了します。

消費税について

なお、今回の税制改正大で織り込まれた内容ではありませんが、消費税率の引き上げについては下記スケジュールにて行われる予定です。(平成28年11月改正)

消費税について


少額投資非課税制度・NISA(=ニーサ)

口座内での少額上場株式等の取引につき、120万円の非課税枠

非課税口座内の少額上場株式等に係る譲渡及び配当所得等の非課税措置枠は、平成27年から上限が120万円に増額されています。

現行制度の概要

現行制度の概要
非課税対象非課税口座内の少額上場株式等の配当等、譲渡益
開設者(対象者)口座開設年の1月1日に満20歳以上の居住者等
口座開設可能期間平成26年1月1日から平成35年12月31日まで
非課税管理勘定設定数
各年分ごとに1非課税管理勘定のみ設定可
非課税投資額1非課税管理勘定における投資額は120万円を上限
保有期間最長5年間、途中売却可
非課税投資総額最大500万円

ジュニアNISA(子ども版NISA) ~80万円の非課税枠~

ジュニアNISA概要

子ども版NISA概要(予定)
利用対象者日本在住0歳~19歳
非課税枠毎年80万円の非課税枠を利用
非課税期間
5年間
制度の期間2016年~2023年の8年間
資金の引き出し
原則、18歳までは非課税では引出せない
口座管理人
親権者

期間中に20歳以上になった場合は、通常のNISAへ自動的に移行されます。

少額投資非課税制度を活用すれば・・・

投資が非課税!上場株式等の譲渡・配当等の20%課税を回避!

上場株式等の譲渡・配当に係る10%軽減税率は平成25年12月31日をもって廃止され、平成26年1月1日以後は、本則税率の20%(所得税15%・住民税5%)が適用になります。

・平成26年から10%→20%へ税率がUP。しかし少額投資非課税制度を使えば非課税!(節税対策)

相続税対策になる!(子ども版)

親や祖父母が子供に渡す「生前贈与」は年間110万円まで非課税となっています。子供や孫の為に子どもNISAの口座を開設するために資金80万円を提供しても、それだけでは生前贈与の非課税範囲内となり税金は発生しません。

・親や祖父母は非課税で資産を子供やお孫さんに譲れる!(節税対策)

株主優待や配当金も受け取れる!(子ども版も)

通常のNISAはもちろん、ジュニアNISAでも株式投資による「配当金」や「株主優待」、投資信託による「分配金」など受け取れます。

・子供やお孫さんに贈与した資産を将来の為に運用出来る!(将来資金の確保)

この機会に、皆様も少額投資非課税制度を活用してみませんか?

相続税の改正

相続税は、平成27年1月に大きく改正されました
改正前における被相続人100人に対する課税対象者は4人程度でしたが、この改正により、6人程度に上昇していると言われています。

基礎控除額の引下げ

基礎控除は、相続税がかかるかどうかのボーダーラインとなります。この改正により、相続税がかかる範囲が大きくなります。

改正前: 5,000万円 + 1,000万円 × 法定相続人の数 ※
改正後: 3,000万円   600万円 × 法定相続人の数

※法定相続人の数
相続の放棄をした人があっても、その放棄がなかったものとした場合の相続人の数となります。
また、被相続人に養子がある場合、「法定相続人の数」に含める養子の数は、被相続人に実子がある場合1人、被相続人に実子がない場合2人までとなります。

◆被相続人が地価の高い都市部に自宅を所有しているだけでも、改正後の基礎控除額を超えてしまい、課税対象者となる場合などが想定されます。

例:法定相続人 3人 (配偶者 1人 子 2人)単位:万円



相続財産
改正前改正後

税額差額
控除額:8,000万円控除額:4,800万円
課税価格税額課税価格税額
5,000万円002002020
8,000万円003,200440440
10,000万円2,0002505,200860610
15,000万円7,0001,40010,2002,380980
30,000万円22,0007,10025,2008,6401,540

※配偶者の税額軽減は、考慮していません。

その他、税額控除小規模宅地等の特例の改正もありますので、ご不明点は当事務所職員までお問い合わせください。

対策として!!

★非課税枠の活用

・生命保険

500万円×法定相続人の数=非課税限度額
たとえば3人の法定相続人がいる場合、
500万円×3人=1,500万円まで非課税になります。

・退職金

500万円×法定相続人の数=非課税限度額
上記と同じ金額になります。

★暦年課税の贈与

  • 年間110万円の財産贈与は非課税となります。
    贈与出来るものとして、相続財産となるお金や会社の株等があげられます。
    贈与税も税率がありますので、税率構造等で税率を確認してから専門家に相談の上実施しましょう!

ただし、受贈者が相続人の場合は、相続開始前3年以内に贈与を受けた財産の価額(贈与時の時価)は相続財産に加算されますのでご注意下さい。

★相続等で不明な点などございましたら、お気軽にご相談ください。

決算書の“見方”

先日開催した経営者塾から 今から学ぼう!決算書

今回は平成26年6月23日に開催しました「経営者塾シリーズ・経営者のための会計力」を一部ご案内したいと思います。
当日ご参加いただいた皆様には、実際に手を動かしていただき、月次の帳票の見方を中心として、自社の会計力について学んでいただきました。

決算書の”見方”として、ご参考にしていただければ幸いです。

経営者塾シリーズ・経営者のための会計力

■決算書は社長の通信簿

 Q  会社はなぜ日々の取引を記帳し、決算書を作成しなければならないのでしょうか?

 A  日々の記帳は自社を守るための証拠づくりにあり、そして決算は倒産を防止し、たくましく勝ち残るためにあります。

 Q  会社がどれくらい儲かっているか知りたいのですが、決算書のどこを見ればよいでしょうか?

 A  会社の経営成績を示す「損益計算書」を見ましょう。

「損益計算書」

 ワーク1  損益計算書を使って経営成績の対局をつかんでみましょう。(損益計算書の構造)


ワーク1

 ワーク2  自社の損益計算書を優良企業と比較してみましょう。


ワーク2
金額でなく構成比で比べるのがポイント

 Q  当社が、どこから資金を調達して、それをどこに運用しているのかを知りたいのですが、決算書のどこを見ればよいでしょうか?

 A  企業の財政状態を示す「賃借対照表」を見ましょう。

「賃借対照表」
賃借対照表で企業の健康状態を知る

企業の健康状態が損なわれていることが分かる賃借対照表のパターンを紹介します。

賃借対照表のパターン

 ワーク3  自社の賃借対照表を優良企業と比較してみましょう。


ワーク3
金額でなく構成比で比べるのがポイント
出典: 経営者塾シリーズ
経営者のための会計力
~自社の数字を読み、会社を強くしよう!~
TKC全国会 創業・経営革新支援委員会1

白色申告者も記帳が義務化!

個人で事業を行っている方の帳簿の記載・記録の保存について

平成26年1月からの記帳・帳簿等の保存制度

個人の白色申告の方で事業や不動産貸付等を行うすべての方は、平成26年1月から記帳と帳簿書類の保存が必要になります!

これまで
記帳・帳簿等の保存制度の対象者は、白色申告の方のうち前々年分あるいは前年分の事業所得等の金額の合計が300万円を超えた方です。
↓
これまで

対象となる方

事業所得、不動産所得又は山林所得を生ずべき業務を行う全ての方です。
※所得税及び復興特別所得税の申告が必要ない方も、記帳・帳簿等の保存制度の対象となります。

記帳する内容

売上げなどの収入金額、仕入れや経費に関する事項について、取引の年月日、売上先・仕入先その他の相手方の名称、金額、日々の売上げ・仕入れ・経費の金額等を帳簿に記載します。
記帳に当たっては、一つ一つの取引ごとでなく日々の合計金額をまとめて記載するなど、簡易な方法で記載してもよいことになっています。

簡易な方法による記載

売上、収入

  • 小売業などの現金売上は1日の合計額を記帳してOK
  • 納品書、請求書などの控えがあれば1日の合計金額でOK

仕入

  • 少額な現金仕入れは1日の合計金額を記帳してOK
  • 納品書・請求書などの控えがあれば1日の合計金額でOK

経費

  • 金額が少ない場合、項目ごとに1日の合計額でOK

 売上、仕入れ、経費のいずれも金額が少なければ1日分をまとめて記帳しても大丈夫ですよ!

簡易な方法による記帳については、国税庁のページに詳しく載っています。

帳簿等の保存

収入金額や必要経費を記載した帳簿のほか、取引に伴って作成した帳簿や受け 取った請求書・領収書などの書類を保存する必要があります。

帳簿・書類の保存期間


保存が必要なもの保存期間
帳簿
収入金額や必要経費を記載した帳簿(法定帳簿)
業務に関して作成した上記以外の帳簿(任意帳簿)
7年
5年
書類
決算に関して作成した棚卸表その他の書類
業務に関して作成し、又は受領した請求書、納品書、送り状、領収書などの書類
5年

ご不明な点がありましたら当事務所までご連絡ください


税制改正 バックナンバー

2015年度税制改正
2014年度税制改正
2013年度税制改正